
2025年9月17日
2025年9月16日、STEPメンバーの二村涼(ふたむら・りょう) 氏らは、症例報告論文 「Serratus Anterior Muscle Injury in an Overhead-Throwing Athlete: A Report of a Rare Case With Serial Ultrasonographic Observations」 を国際オープンアクセス医学誌 Cureus に発表しました。
本報告は、オーバーヘッドスロー動作(投球など)を行うアスリートに発症した前鋸筋損傷という非常に稀な症例を、**経時的な超音波観察(serial ultrasonography)**を通じて詳細に評価したものです。
主なポイント
前鋸筋(Serratus Anterior)損傷という稀な筋損傷を、回復過程を含めて連続的に超音波で観察
MRIでは追いきれない筋線維の再生・瘢痕化の経時変化を超音波で可視化
投球動作における肩甲骨の安定性・動的制御の重要性を再認識させる症例として意義が高い
本研究は、オーバーヘッドアスリートにおける肩甲胸郭リズムの破綻や筋損傷を捉える上で、超音波検査の有用性と再現性を示す貴重な報告です。 理学療法やスポーツリハビリテーションの臨床現場においても、筋損傷の動的・経時的評価の重要性を示唆する内容となっています。
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掲載情報
掲載誌:Cureus
論文タイトル:Serratus Anterior Muscle Injury in an Overhead-Throwing Athlete: A Report of a Rare Case With Serial Ultrasonographic Observations
著者:Ryo Futamura ほか
(DOI):10.7759/cureus.92436